ふぉとde日記

思いついたことを撮ってきた写真とともに綴ります。できれば毎日シャッターを切りたいところですがマイペースにやっていきます。風景写真を中心に鉄道・風景・スナップ・Jリーグなど。たまに時事的な話題も。

天体撮影とは 

お久しぶりです^^
卒論でろくに紅葉の遠征に出れずに悶々としております。
大学関係者の皆様、秋は秋休みもなくてなかなか遠征もままならない学生を卒論でまたも苦しめるのは酷ですよ?提出期限を1月にしてくれれば時間のある4年生が心置きなく紅葉追っかけられるのでぜひ、検討してくださいね???(笑)

まあ、冗談はさておき今日は本業?の風景写真の話ではなく天体撮影の話題をしてみようと思います。

f:id:camerakuma:20201119125656j:imageオリオン座にある馬頭星雲。大好きな天体です。

小学生の頃、長野県佐久平の臼田スタードームや県立ぐんま天文台などの観望会などで星を見て以来、夜空に惹かれ中高では地学部に入りました。私立の中高一貫でしたが、学校にプラネタリウムがあってそれにつられるように受験した記憶があります。それにしても学校にプラネタリウムがあるのはすごく珍しいですよね!文化祭で後藤光学の機械式プラネタリウムを操作したのもいい思い出です。今は校舎建て替えでステラドームによるデジタルプラネタリウムになっています。

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懐かしの光学式 後藤光学のビーナス

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現在はアストロアーツ社のステラドーム

ペルセウス座流星群も小学校時代からほぼ毎年どこかに見に行っている気がします。以前フォトコンで上位の賞をもらった時もペルセウス座流星群を写したものでした。痕や色のある流星が多いのが特徴で一番好きな流星群です。ただ、人間、慣れとは恐ろしいもので3等星以下の「大したことない」流れ星はいくら流れても反応しなくなりました。群流星か散流星か気にする程度です。大学に入ってから合宿か何かで普段星を見ない人と星を見上げることがあると、どんなに小さな流星でも大きな声をあげて興奮する姿を見ると、いいなぁ、なんて思ってしまいます。

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ペルセウス座流星群


基本的に宇宙と地球の関係を撮りたい気持ちが強いので星景写真ばかり撮影してきました。ただ、星景はどうしても動きのある写真にならなかったり、マンネリ化してしまう気がして月の景色を積極的に撮ることが増えていました。とはいうものの、星景も撮りたいイメージがありますし、月の景色も露出をコントロールした昼間の写真との差別化など表現する上で次なる課題が出てきてそれを楽しみながら?撮影しています。

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ふたご座流星群

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月夜の滝壺


ということで天体撮影には興味がなかったわけですが、今年のコロナウイルスによるオンライン授業化や人と会うことなく楽しめる趣味として自分が勝手に注目し、友達2人が始めていたのを機に好きな世界だったので足を踏み入れることにしました。ちょうど、定額給付金や確定申告による国税還付金など資金面でも目処が立ったこともありました。

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子持ち銀河(M51)

さて、沼よりも深いブラックホールのような世界に足を踏み入れてしまったわけですが、天体撮影はあくまでメインの趣味ではなく、メインは風景撮影なので(まあ、宇宙こそ究極の風景なのでゆくゆくは宇宙のイメージを普段の撮影に結びつけたいというよくわからない謎の下心があったので始めたんですがw)(分子雲とか炙り出したいんですが、そこまでできておりません)(作品によっては組写真に組み込めるんじゃ?と思ってるんですがまだ答えが出ておりません)(ここまで書いたらほぼ風景撮影と同じじゃん!というツッコミは置いておいて、、、)できるだけリーズナブルに済ませたいわけです。そこで、以下のような構成にしてみました。
赤道儀:Skywatcher EQ5GOTO(新品)
・筒:Skywatcher BKP150(知人より)

   コマコレクター(知人より)
・カメラ:7D改造(ヤフオク
・オートガイド関係:ZWO ASI20MM mini(新品)
                         Astrostreet 32mmF4ガイドスコープ (新品)
・PC:Macbookpro 13インチ(所有)
・自動導入:Stellarium(フリーソフト
・カメラ制御:EOSUtility(キヤノンカメラ付属ソフト)
・オートガイド制御:PHD2(フリーソフト

・電源:Amazonで1万くらいのもの
・レーザーコリメーター:Amazonで4000円くらいのもの
合計で20万くらいで収まりました!小型赤道儀で言えばセレストロンのAV-Xの方がいいそうですが、こちらは購入当時は国内販売されておらず、最近ビクセンからの取り扱いが開始されましたが値段が上がっており微妙な印象です。お金かけたくない、かつ、望遠鏡を載せるならEQ5が妥当な選択肢なんだと思います。あと、次はDC-ACコンバーターを買おうと思います。車中泊でも使えますし2千円代で売っているので。重量的に非常に余裕のない構成ですが、まあ、いいでしょう。他、カメラレンズでも撮影しますし。カメラを赤道儀に乗せる場合は赤道儀に付属していたプレートを使っています。家に鉄ちゃん時代の名残、SLIKのマルチプレートがあるので市販のネジでマルチプレートを赤道儀に付属していたプレートにつけて使っています。アリガタプレートを買わないでなんとかしている感じです。

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撮影風景

気になるEQ5の追尾性能ですが、そこそこだと思います。感覚的にノータッチで換算1200ミリが90秒なら止まるかな、という感じです。PHD2でオートガイドすることで5分くらいなら止ります。積載荷重が9.1kgなのによく6kgの望遠鏡を回してくれていると思います。本当はBKP130くらいがちょうどいいんだと思うのですが、650mmF5買うならタムロンの150-600でも買い戻した方が昼間使えていいよなって思ったりするのでとりあえず現状のまま楽しみたいと思います。

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ノータッチ95秒 切り出し

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オートガイド 300秒 切り出し

所有しているノートパソコンがMacだったのでソフトに制限が多く、最初は大変でしたが、何とかソフトを分けることで対応しています。winユーザーだったら潔くステラショットを買ってるかもしれないですが(笑)Stellariumは自動導入できるソフトとして利用していますが、普通にプラネタソフトとしても楽しめますし、星景を撮影する際にもどの時間に行けば天の川がどんな風に撮れるかなど分かりやすいのでおすすめです。

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Stellarium画面 ビジュアルも綺麗

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撮影範囲も出るので構図決めるのに重宝しています

こんな感じで始めたわけですが、作品にならない、やーめた、とならずに楽しく撮影できています。その理由は、自分の手で宇宙を探索している感覚が充実感を与えてくれていることだと思うんです。多くの人が小学校の時に天文台や夏休みに学校の屋上で行われた観測会などで惑星を見たことがあると思います。木星に4つのガリレオ衛星が、土星カッシーニの輪がちゃんとあることを自分の目で見る体験は心躍るものであったのではないでしょうか。図鑑と同じ、と言って終えばそこまでですが、望遠鏡を覗くという行為を通して宇宙とつながりを持てる実感を感じたのではないでしょうか。まさに、自分が楽しく天体撮影をしているのはこれと全く同じで、自分の手で望遠鏡を設置して自分のカメラで目の前に広がる夜空を切り取り、そこにある星雲や銀河を愛でることがどことなく楽しいわけです。自己満足の世界ですし、撮影中はPCに任せっきりなのでバーナーでカップ麺でも食べながら星たちを眺める癒しの時間になるのです。しかも、空の暗い所で撮影するので朝はすぐに風景写真家に様変わりできますw関東の天体撮影スポットとして有名な戦場ヶ原なんて、撮影中に仮眠でもすれば日の出からバッチリ撮影なんていうのもできちゃうわけです。

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木星ガリレオ衛星

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天の川銀河の中心部

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シャボン玉星雲(NGC7635)

まさに「大人の趣味」って感じで同年代の人と撮影地でお会いすることは今までありません。お金かかるのでしょうがないですが、高校生はともかく大学生ならもうちょっとやってる人がいてもいい気がするんですが。。。インターネットや電子機器が発達してバーチャル体験だったりするものが増えてきている世の中、自分も若いはずなんですがそういうのに良さを見出せない価値観の人間です。だからこそ、お金をかけて天体を撮る、ということに楽しさを見出してしまうんでしょうか。でも、そこにある「本物に接したい」という心はいつの時代になっても大事だと思うんです。星も自然と考えるならば、人間とは別の軸で動いている世界を除きに行くのって深い原生林に足を踏み入れるのと同じでワクワクドキドキしませんか。そんな感覚を大事にしていきたいなと思う今日この頃です。

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肉眼でも観測できるオリオン大星雲(M42